XがAの不倫相手であるYに対して慰謝料請求したとき、Yに、Xが興信所等の調査会社に支出した費用(調査費用)の支払義務がありますか。

XとAが婚姻関係にある夫婦  Aが不倫を行った配偶者  Aの不倫相手がY 事例③

調査に使用した費用が全て損害として認められるものではありませんが、通常必要とされる調査費用の限度で、損害と認められます。
具体的な事案に即して、調査の必要性を詳細に主張することが必要になります。
参考までに、以下の裁判例があります。

【東京地判 平成20年12月26日】
探偵社にAとYの関係把握,Yの素行の調査を依頼し、その結果,YがAと旅行したり,Aを自宅マンションに泊まらせたりしていること,Yの氏名・住所・仕事先などの事実が判明した。この調査費用に125万7605円かかり,Xは,同額の出費を余儀なくされたことから、慰謝料の他にこの出費も損害を構成するとして損害賠償請求をした事案である。
この調査費用に関して「前記認定事実によれば,Xとしては,Yの氏名が本名かどうかも分からず,その素性も明らかでなかったことから,これを明らかにするために探偵社に調査を依頼したものであり,その調査により,YとAが一緒に旅行した際の状況や,Yの自宅にAが一晩滞在した際の状況などが明らかになったものであって,かかる調査は,Yによる不貞行為の存在を立証するための調査として必要性のあったことは明らかというべきである。もっとも,Xが自らの判断により,多額の調査費用を支出した場合,そのすべてが直ちにYの不法行為に起因するXの損害となるというのは不合理というべきであって,通常必要とされる調査費用の限度でYの不法行為と相当因果関係のある損害となると認めるのが相当である。
そして,前記認定のYとAの不貞関係の状況やXが探偵社に調査を依頼した状況等に照らせば,調査費用のうち100万円をもって,Yの不法行為と相当因果関係のあるXの損害と認めるのが相当である。」と判断した。

【東京地判 平成23年12月28日】
調査費用として157万5000円を請求した事案に関して、「これらの事実を踏まえると,前記不法行為の時点において,Xがその立証のために探偵業者に調査を依頼することは,必要かつ相当な行為であったと認められ,本件訴訟においても,上記調査報告書は,Yが自白に転じなければ前提事実(3)イ,ウの不貞行為を立証する上で最も重要な証拠であったといえるほか,同不貞行為が行われた各日におけるAの手帳中の「Y」との記載と相まって他の不貞行為の立証においても一応有益であったといえる。したがって,Xが支出した上記調査料金のうち100万円を,上記不法行為と相当因果関係のある損害と認めるのが相当である。」と判断した。


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