夫から離婚請求されています。離婚させられてしまうのですか。

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【事案】

結婚して10年、子供が7歳です。

3年ほど前から、夫は遠方で単身赴任しています。

最初のうちは、1ヶ月に1回程度、戻ってきておりましたが、ここ1年ほど家に帰ってきていません。

今般、夫が離婚したい旨を言ってきていますが、離婚させられてしまうのでしょうか?

 

【回答】

1 結論

 夫からの離婚請求が直ちに認められる可能性は高くはないと考えられます。

しかし、離婚に関する争いが続き別居期間が長引くと、将来の時点において離婚原因が認められ、将来の時点において夫の離婚請求が認めれる可能性があると考えられます。

ただ、この点については、夫が有責配偶者か否かで今後の見通しが異なってきます。

 

このように、離婚に関する問題は、現時点だけでなく今後の見通しも考えて検討する必要があります。

ただ、自分一人でこのような検討をするのは困難と思われますので、夫から離婚したいと言われたら、今後のことについて弁護士に相談することをおすすめします。

>>「離婚したい」と言われた方はこちら

 

2 解説

(1)一方配偶者が、離婚協議・離婚調停を通じて離婚することに拒否した場合、離婚を求める側は、離婚調停後に離婚訴訟を提起し、その離婚訴訟において「離婚原因」を証拠に基づき立証し、その立証により裁判所によって離婚原因が認定される必要があります。

「離婚原因」には、

  ①不貞行為

  ②悪意の遺棄

  ③3年以上の生死不明

  ④回復の見込みのない強度の精神病

  ⑤婚姻を継続しがたい重大な原因

の5つあります。これらの内、いずれかの原因が証拠に基づいて認定されないと、夫の離婚請求は棄却されてしまいます(離婚ができないという結果になります)。

>>離婚に必要となる事由はこちら

 

(2)本件では夫が、「別居期間が長く、夫婦生活が完全に形骸化しているために婚姻を継続しがたい重大な原因がある」と主張してくることが考えられます。確かに別居期間が長ければ夫婦生活は形骸化していると判断される可能性は高まります。

しかし、本件のように別居の理由が単身赴任であるような場合、夫婦関係が破たんしている別居とは異なると判断されるでしょう。特に1年前までは夫も月に1回度程度は帰宅しているので、離婚を前提とした別居と判断される可能性は低いと考えられます。

 

(3)なお、夫の離婚したい原因が浮気の場合には有責配偶者からの離婚請求として、さらに離婚のハードルは高くなります。

この場合は有責配偶者からの離婚請求として、

  ①夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及ぶこと

  ②夫婦に未成熟子がないこと

  ③相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれる等離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情がないこと

が考慮されることになります。

 

  従いまして、妻としては夫の浮気(不貞行為)の証拠があれば、離婚訴訟において夫が有責配偶者であると認定されて、夫からの離婚請求が通常より認められにくくなります。

 

3 まとめ

 以上を踏まえて、今後どのような対応をすればよいか説明します。

自分が離婚したくないと思うのであれば、夫が離婚したいと言ってきた場合でも離婚に応じる必要はありません。

しかし、夫からの離婚の申し出を拒んだ場合、夫が離婚調停を申立ててくることが考えられます。ただ、離婚調停になった場合でも離婚を拒み続けることは可能ですが、この離婚調停で離婚を拒み続けると、離婚が不成立で終了し、その後は別居が続くことになります。

>>調停離婚を弁護士に依頼するメリットはこちら

 

そして、この別居が一定期間経過した後、夫は通常離婚訴訟を提起してきます。

離婚協議中の別居・離婚調停中の別居・離婚調停不成立後の別居・離婚訴訟中の別居と続くと、離婚に関して争っている間の別居期間が長期間になる場合があります。

このような場合、離婚訴訟において、結局婚姻関係が破綻していると認められてしまう可能性があります。

ただし、別居期間が長引いても、夫の不貞行為に関する証拠があり夫が有責配偶者と認定されれば、夫からの離婚請求が有責配偶者からの離婚請求であるとして、通常より離婚請求が認められにくくなります。

 

 以上のとおり、別居が長引くと結局離婚原因が認定されやすくなりますが、この点も夫が有責配偶者と認定されるか否かで異なってきます。

また、夫が離婚を申し出てきた場合、時間の経過とともに法的関係が異なってくるので、今後どのように対応すればよいかについては、短期的な視点だけでなく中長期的な視点で検討する必要があります。

ただ、このような検討を自分一人で行うのは困難ですので、夫から離婚したいと言われたら、今後のことについて弁護士に相談することをおすすめします。

 

当事務所でも離婚に関する相談を受け付けていますので、まずは当事務所にご相談下さい。

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弁護士 辻井 康喜

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